VATE:なるほど。
やっぱりクリエイター、デザイナーに何ができるんだろうって問われていると思うんです。普段役に立ってるんだか、立ってないんだかわからない職業じゃないですか、変な話。
VATE:ええ。
デザインとかそういう話は別にして、もっと大きな社会って考えた時に、デザイナーやクリエイターができることって本当はもっとあるんじゃないのかなって思いますね。何かが変わっていく。変えなきゃいけないって皆思ってるんですよ。何を変えたらいいかわからない、でしょ?恐らく。それを導きだすのも、もっと僕らの仕事なんじゃないのかなって気がし始めていて。恐らく芸術家出身の政治家っていないんですよね。
VATE:確かにいないですね。
一時なぜ芸術家出身の政治家がいないのかな、と考えた事があるんですね。その時に思ったのは、芸術家は政治家にならなくても人を動かせるんだと。
VATE:なるほど。
だからできることの認識を、皆が持てるような環境づくりをしたいなと思っています。それはもしかしたら一言かもしれないし、一つの写真かもしれないし、一つの絵かもしれない。わからないですけど、そういうアイコンは必要なんじゃないかなと思う。
VATE:けっこう壮大ですね。
でも、人間は基本的に美しい物が好きなはずなんですよ。好きなはずなんだけど、それを一生見ないで終わる人もいるかもしれないし、そういうのを見る機会を増やす事っていうのは、世の中を美しくしていく事だと思うんですよ。そしたら、余計なことってあまり起きなくなるんじゃないかって。
VATE:余計なものがなくなると、美しくなりそうですね。
それはもしかしたら、とてもシンプルで美しい日本なのかもしれないです。
VATE:今日はとても楽しかったです。ありがとうございました!