VATE:それはわからないですよね。それで?

 

会社のつくり方みたいな本を買ってきて、いくら読んでもわからないんですけど、でもまぁ、なんか面白そうだなっていう匂いを感じて株式会社をつくりました。

 

VATE:事業の内容というのは、どういうものですか?

 

音楽プロダクションです。それで音楽の仕事をいろいろやってたんです。社員も少しずつ増やしていって。

 

VATE:具体的にどんなお仕事を?

 

タレントさんに曲を書いたり、編曲をしたり。あとはアニメとかVシネマとかのサウンドトラックを作ったりしてました。

 

VATE:なるほど。

 

それ以外にちょうどその時はですね、通信カラオケっていうのが始まった時だったんですよ。

 

VATE:ええ。

 

それまでのレーザーディスクとかのカラオケとは違っていて、その名のとおり通信で曲のデータが送られてきて、音楽が鳴るっていう。いわゆる「MIDI」って呼ばれるファイルをISDN回線でやりとりする時代のちょうど幕開けだったんですね。

 

VATE:仕組みが変わる時だったんですね。

 

ということは、MIDIのコンピューターミュージックのデータが大量に必要というわけなんです。これをうちの会社が当時、ガバッと下請けしてたんですよね。

 

VATE:ビッグチャンスですね。

 

通信カラオケバブル到来です(笑)。

 

VATE:カラオケって何万曲も入ってますもんね。

 

それでそこそこ仕事が潤ってきて、わりと自分のやりたい音楽もやれてみたいな感じになってきたんですよ。