VATE:僕たちはできる人だけ見てますもんね。
そうなんです。で、ある週末に教会でゴスペルのミサがあるから、ベース弾いてくれって話になったんですね。その時にギャラあげるよって5,000円もらったんです。それが初めてもらったギャラで、お金もらえちゃったんで、もうそっちの道に行こうと。
VATE:教会だけに神様が決めてくれたみたいですね(笑)。
ええ。それで美大に行かずに、音楽の世界に入ったんです。
VATE:ご両親はそれに対して如何でしたか?
うちの両親はそういうこと何にも言わない人だったんですよ。親父は本田技研に勤めてたんですけど、海外転勤が多かったんです。なので日本に帰ってからも、家族全員で一緒に住むって事があんまりなくて。あんまりね、親父とこうべったり一緒に過ごした時間ってないんですね。
VATE:音楽をやるって言っても、実際どうやってお金を稼ぐんですか?
色んなところに顔を出して、ちょっとずつ仕事をもらってました。最初はプレイヤーとしてどこかでちょっと弾いてギャラをもらうくらいで。そんなことをアルバイトしながらやってましたね。
VATE:その後はどうされましたか?
ある時からアルバイトしなくても音楽だけで食えるようになってきたんです。
VATE:それはすごい。
そしたら、たまたま親父が家にいた時に「仕事をやってるんだったら、会社つくれば?」って言われたんです。
VATE:え?
そう言われたんですけど、会社をつくる意味がわからなかったんですよ。僕まだ21だったんで。