VATE:しかし、職人としてずっと修行されてたわけだし、
すぐにお店というわけにもいかないのでは?
一生懸命、事業計画書つくりましたよ(笑)。それでなんとか融資も受けられました。
VATE:なるほど。
でも大変なのはそこからでしたね。物件見つかった、お金借りられた。で何すんの?みたいな(笑)。
VATE:えっ。やることが決まってなかったんですか?
なんとなくは決めてましたし、事業計画書にも書いてました。紙というのは本来主役になるようなものではないと。唐紙も生活にちょっと色を添えるとか、食べ物に添えるとか、気持ちを添えて手紙を書いたりっていうものだから、紙をがんがん押していくという感じではなくて、生活とか空間とか日常の生活にちょっと何か豊かなものを添えるっていう風に捉えて、お店を作ろうと思ってたんです。ただ具体的になにをどうするかというのは決まってなかったんです。
VATE:お店を実際にオープンされてからいかがでしたか?
雑誌の方なんかが面白がってきて下さるんですね。ちょくちょく雑誌に載るようになって、お客様も少しずつ増えていったという感じです。
VATE:でも職人として若いという事は、マイナスではなかったですか?
確かにそうですね。なので、最初は本当にお客さんに助けられました。最初のお客さんは、「あんたええもん作ってるし、ええ空間作ってるけど、実績なかったらこれから仕事なんかできひんよ。」って言って、けっこう大きな仕事を任せて下さったりしたんです。