VATE:そこで日本について再認識したと。
そういう風に見だしたら、アメリカにいる時は無いものねだりで日本の雑誌ばっかり読むし、先生の影響とかで日本の家紋とか、寺、浮世絵の事とか調べだしたりしてたんですね。だったら、日本に帰った方がいいいんじゃないの?って(笑)。
VATE:アメリカに行っていたのは、トータルでどれくらいだったんですか?
合計5年半くらいですね。まぁ、正直ちょっと疲れたのもあります(笑)。
VATE:英語に疲れた?
そうですね。頑張ってる自分に疲れた感じです。
VATE:日本に帰ってこられたのは何歳くらいの時ですか?
確か27歳くらいだったと思います。
VATE:日本に帰ってこられてからどうされたんですか?
京都ベースで面白いことをやっているところを探して、そこに就職しました。
VATE:ではそこでしばらく働かれることになるわけですね?
いや、実は3ヶ月くらいで辞めちゃったんです。その事務所のディレクターさんがすごく好きだったんですが、その方が辞められることになったので一緒にやめた感じです。
VATE:その後はどうされたんです?
たまたま京都に新しい商業施設ができるということを聞いたんですね。そこには唐紙を扱う老舗があって興味を持ったんです。唐紙とかってこれから外へ向けて発信されていくんだろうなと思っていたし、もちろんデザイン的に見てもすごく素晴らしいし、技術としても素晴らしいし、物としてもすごくきれいだと。
VATE:唐紙というものが、いろいろと嘉戸さんの中で結びついたんですね。
そうですね。ちょうどお店も広げていくところで、作り手が必要だったんです。