授業風景

VATE:豊田さんは教育、というキーワードをずっとお持ちではありましたが、実際に教育現場に出られたのはウィル・シードに入ってから。実際現場に入られて、どうでしたか?

 

もう、シンプルに楽しい(笑)。

 

VATE:あははは。

 

こんな楽しいことをしてお金が貰えるってすごい良い仕事だなぁと。やっぱり自分に合ってるなと思いましたね。全国を回って、例えば広島に一週間。五人の講師と行き、毎日違う学校で授業をする。夜はずっとこういう問いを投げかけたら、生徒はこう答えたとか話をする。なんて幸せな時間なんだろうと。

 

VATE:仕事をして幸せだ、と。

 

ありがたい仕事をさせてもらってるなぁと。本来、仕事ってすごくありがたいものだと思うんですよ。人を幸せにできるというか、人を少なからず ハッピーにすることが出来てお金がもらえる。それ自体、すごく良いことじゃないですか。社会人になってからずっと、充実はしていたんですけどね、子供に教え始めたぐらいからありがたいなって思う気持ちが強くなってきましたね。

 

VATE:誰かのためになることって嬉しいですよね。

 

誰かのためだったり、社会のためになってるだったり。それを感じられるとすごく嬉しいですよね。一方で、僕は授業が出来ているけど、たぶん授業をしたいスタッフが当時ウィル・シードの中にいたと思うんです。それでも彼らが色んな取り纏めをしてくれたり、交通手配をしてくれたおかげで僕が授業を出来る。そういう事も本当にありがたいなと思いますよね。

 

VATE:豊田さんの授業のスタイルってどんな感じなんでしょう。

 

真面目に大事な話する人もいますけどね、僕はやっぱり楽しませて、子供がすごく興味を持ってくれて、その中で大事なことを伝えていく。子供が頑張れるとか、変わる瞬間のね、スイッチが入る時とかが好きですね。

 

VATE:学校現場での修行の後、企業研修に移られますよね。何が変わりましたか。

 

子どもたちは基本的に集中力が持たないので、とにかく集中力をキープするために面白くしなきゃ、聞かせなきゃと思ってましたが、企業研修は聞かせることは当然ベースにあるんですが、やはり実際にその研修を受けて、受講生、新入社員とか若手の人たちがちゃんと仕事が出来るようにしなくてはいけないので、やっぱりシビアになりますよね。

 

VATE:評価が厳しくなると。

 

人事からの評価や、受講生からの評価がすごくシビアになりました。すごく悩んだし、大人向けに研修をやる時は当然ですがスタイルを変えましたね。子供たちの時も悩みましたけど、それでもどちらかというと軸は自分にあるんです。大人向けとなると相手や相手の業界に合わせて、腹に落ちるような話し方とか構成を考えないといけませんよね。研修で提示する事例も相手に合わせて変える必要が出てくる。時には受講生のタイプがバラバラの時があって、そういう時はどうするんだとか。色々試行錯誤しましたね。