バーマン 柳野浩成さん
vol.25 2012.02.01
その一杯が詩になる時。
酒陶 柳野
柳野 浩成さん

その一杯が詩になる時。

バーマン柳野 浩成さん

バーで飲んだ一杯に感動する、そんな店にはなかなか出会えません。

その一杯をつくる人は、いったいどんな人生を歩んでこられたんでしょうか。

今回は京都にあるバー、柳野さんにお話を伺いました。

 

VATE:柳野さんは学生時代に将来どんなことをされようと思っていましたか?

 

音楽を聴くのが好きだったので、漠然と音楽の道に行きたいと思ってました。音楽をするならアメリカに行かねば(笑)とも思ってましたね。

 

VATE:では英語も勉強されていたんですか?

 

小学校からずっと英会話を習わせてもらってました。

 

VATE:英会話学校に通われていた?

 

町の宣教師さんっているじゃないですか。そういうところで習っていましたね。気付いたら日曜学校に行かされてて、気付いたら礼拝にも行ってた、みたいな(笑)。

 

VATE:(笑)。まんまと。

 

そうなんです。中学の時は普通に日本の高校に行こうと思って受験勉強をしてたんですけど、なぜか受験直前にアメリカに行きたいって思ったんですよ。

 

VATE:それでどうされたんですか?

 

無理矢理準備をして、何も知らずにアメリカの高校に入ったんですよ。まあ、いろいろあって、1年で帰ってくるんですけどね(笑)。

 

VATE:いろいろとは?

 

一つは行ったところが凄く田舎でしてね。すごく真面目な生活をして、周りのアメリカ人もすごく素朴な人たちばかりで。

 

VATE:自分にはあわなかった?

 

思い描いてたアメリカ、自由の国アメリカみたいなものに結構、幻滅しちゃったんですね。彼らよりよっぽど僕の方が、音楽も勉強も遊びも知ってるって感じだったんです。

 

VATE:それでどうされたんですか?

 

日本に帰ってきました。それで日本の高校に入ったんですが、そっちも幻滅して(笑)。