VATE:なるほど。

 

イベントが大成功したので、大阪でもやろうという話になったんですね。僕はその時にせっかくだから中吊り広告もやろうと思たんです。それで、会社の社長に言ったら、そんな予算はないと(笑)。うちはライターも出すし、シルクで刷るところまでやるけど、それをやるならどこかスポンサーつけてっていう話になっちゃったんです。で、「ええわ、もう、俺出すわ」って(笑)。

 

VATE:クライアントの広告出稿料を奥村さんが出すと?

 

ええ。それで大阪の環状線と地下鉄の御堂筋線で中吊り広告やろうと決めたんですね。

 

VATE:いや、でもそれをやっちゃうと大変ですよね。

 

そうですね。でもやりたかったんで(笑)。

ただ、中吊り広告ってどうしたらいいかわからなかったんですよ。

 

VATE:そうだったんですね(笑)。

 

やったことないですからね。

で、たまたま知り合いの知り合いぐらいで、イベントに大手代理店のディレクターも参加してくれていたんです。聞いてみると、そのディレクターが、そういうことなら、営業を行かせますというので、話したんです。そしたら、うちの枠で中吊り出来ますよ、ということになった。

 

VATE:なるほど。

 

ところが代理店、渋いこと言うわけですね。なぜかと言うと、新しいクライアントと仕事をする時には、そのクライアントを調査しないといけない。支払い能力云々。 会社のパンフレットありますかとか聞いてくるんですが、無いんですよね(笑)。うちには何にも無いし、現金で払うから幾らいるか言ってくれたら、今日渡しますよって言っちゃったんです。

 

VATE:(笑)。

 

そしたら、彼は何とか周りを説き伏せてくれて、中吊り広告が出来たんですよ。イベントとしても大成功で、とても話題になりましたね。

「ああ、馬鹿みたいなことができたな。」って思いましたよ。

 

VATE:出稿料は出しましたけどね。

 

お金は使ったけど面白かったやん、てね。もう毎晩飲んでね。黒田さんや長友さんと。そして、色んな人と知り合いになれました。

 

VATE:その後、どうなったんですか?

 

ずいぶんたってから代理店のディレクターから電話があったんですよ。「ずいぶん話題になってますよ、奥村さん」って。なぜかと言うと、小さなデザイン事務所が代理店に金払ったと(笑)。