VATE:なるほど。

 

それまでは仕事を別にやっていたり、昔の延長で音楽やってるみたいな人たちが多かったんです。音楽がもし無くても他のことで生きていける、みたいな人。

でもフラットホームには 音楽しかない、みたいな人たちばっかりだったんですよ。それしか出来ない、みたいな。やっぱり行ったのがまずかったなあ(笑)。

 

VATE:その影響を受けたわけですね。

 

音楽というのが常に中心にある、みたいな人たちに出会って。こっちの道に僕もいくのかなと思いましたね。覚悟が決まったような気がします。で、まずいことになったな、って思いましたね(笑)。

 

VATE:音楽でやっていくと決めてから、何か変わりましたか?

 

特に変わりなく。

 

VATE:(笑)。でも馬場さんはブラジルに行かれたんですよね?

 

そうですね3年ぐらい前に。

ちょうどそれぐらいに結婚することになったんですが、結婚する前にいっときたいなと思いまして。

 

VATE:どうしてブラジルなんですか?

 

ボサノヴァに興味があったし、現地のミュージシャンを紹介してくれる人がいて。

もともとはニューヨークに行くのは決めていて、ニューヨーク帰りにブラジルも、みたいな感じです。

 

VATE:なるほど。

 

奥さんがサンバとかショーロとかを演奏していて、その影響もありますね。

サンバやショーロを演奏するのって楽しいんですよ。

 

VATE:ボサノヴァはどんなところが良いのですか?

 

ハーモニーとかきれいですね。ブラジルの人に聞こえてる音とか、そういうのに興味があったんでしょうね。

そういう音楽がいいものに聞こえるタイミングだったんですね。

ある種のブラジル音楽には、人類共通で良いというか、心地よい何かがあるんだと思います。

 

VATE:人類共通で。

 

ええ。原始的な人間であったころの感覚でも、たぶん理解できるような感じがあったというか。ボサノヴァ自体は発明されたような音楽だけど、そういうものが感じられたんですね。

 

VATE:なるほど。

 

ポップスとかにはそういうものを感じないんです。ポップスは人間が悪時恵ついた時から積み重なって、大脳辺縁系から上の部分でやってる感じがするんですけど、ボサノヴァとかはそれより下、原始的な感覚が残ってるという感じで。そこに惹かれたんです。