VATE:materialismのWebサイトでは日本語に加えて、
英語の表記もありますがそれはなぜですか?
海外の人たちにも目にとめて欲しいからです。ネットを通じて、未知なる国や地域の人たちとの出会いがあり、そこから新たなコラボレーションなどが生まれたら面白いな、と期待しています。実際、海外からのアプローチはありますよ。最近も、オランダのデザイナーが、materialismの生地をオーダーしてくれました。
VATE:ネットでの展開はわかりましたが、路面店は持たれないんでしょうか。
今のところ考えてません。ただ、プロダクトを手に取ってみたり、試着をしてみたいな、という人からの問い合わせはあります。その場合はサンプルをご自宅に送って試着していただいたり、アトリエに足を運んでもらったりしています。ただ展示会やギャラリーのように一時的なゲリラ的なことは考えています。
VATE:それは楽しみですね。
マテリアリズムの今後は?どんなことを考えておられますか?
materialismにとって重要なことは、ファッション性やスタイルの伝達ということよりも、価値観の提示だと思っています。それは、僕ら側から言わせてもらえれば、納得のいく製品をつくり続けるということであり、つくり手のその意思をユーザーにしっかりと伝える、ということだと思うんです。つくり手がどういう意思で製品をつくっているか、ということをユーザーに知ってもらった上で、それに共感してもらったり、製品を気に入ってもらったり、ということを大切にしていきたいと思います。
VATE:materialismはLOHASだね、とお客様から言われたそうですが。
たしかに、僕たちの染織は地球にやさしいものであり、製品は見た目重視というよりは、着た人が心地よくなれて、内側から滲み出るように美しくなれる服、といえなくはない。だからそういう見方もありますね。
VATE:お客様からのフィードバックはうれしいものですよね。
僕らつくり手が思いもしなかったような価値をお客様が見いだすこと、は全然ありですよね。お客さんから、教わることは多いです。ネットだと、顔が見えないからコミニュケーションに支障をきたすと思うじゃないですか?でもね、逆にネットだからこそ、伝わること、伝えられる本質的なことっていうのもあると思うんです。つくり手が、ユーザーと直接会話できるっていうのは、大きいと思います。この関係というか、距離感を今後も大切にしていきたいですね。