VATE:すごい大きな出会いだったんですね。
その時にスローブルースをやって、ソロを1時間ひかされた(笑)。その一時間で開眼したね。どれだけ弾いてもやめさせてくれない。「もっと、もっと!」ってね。この人を満足させるためにはどんなテンションで弾き続けなあかんねん、って思いながらも弾き続けた。
それが終わった時に天野SHOが大満足してくれて。もちろん、こっちも大満足で。それからかな、運命共同体みたいになったのは。人生が全然変わってしまった。黒人も白人も関係あらへん、みたいなね。すごい奴はすごいっていう。とにかくすごい大きい出会いだったね。
VATE:音楽的に感動されたわけですね。
でも音楽的な事だけではなくて、人間的なことでもそうだったし。宇宙の果てからものを言うようなでっかいスケールの男だったしね。まぁときどき何いうてるかわからん時もあるけどね(笑)。
VATE:人間的なところで一致したっていうのはどういう所だったんですか?
自分も天野SHOも求めてる物が一緒だった。音楽的にも人生の目標としても、やはり「強さ」と「優しさ」という物をお互い求めていて、その二つが融合された物を音楽に求めてる。
強さと優しさっていうのはそれこそ人それぞれだと思うけど、以前は「強さと怖さ」、「優しさと弱さ」を吐き違ってたみたいなところがあってね。今はそれがだいぶん見えてくるようになって。強さと比例するのはやっぱり優しさ。
だから、強さと優しさを融合した物を音楽に求めてるっていうところで天野SHOと一致したっていうのがあるね。
VATE:音楽的にも影響されたんですか。
もちろんそう。自分が知らない物を教えてもらったり、むこうが知らない物を提供したり。ロック的な物は沢山提供してもらったし、逆にブルースとかR&B、ファンクなんかは提供してたしね。例えば「Guess Who」とか歌わせたら絶対いいと思ったら、歌ってもらう。そしたら、やっぱり「いい」。
他にも堀尾っていう良き理解者もいる。俺と天野SHOの関係に五分で付き合っていける。彼はプロデュースする能力もあるから、うまく俺らを導いてくれるっていうところもあるね。