舞台にたつ人。この人たちはいったいどんなことを感じ、どんな想いで舞台にたつのだろう。
今回はバレリーナで現在アメリカ・ミルウォーキーバレエ団で活躍されている日本人バレエダンサー、森田さんにお話を伺いました。
VATE:森田さんはいつバレエをしようと思われたんですか。
自分の意志ではなく、母の夢の続きを託された形でバレエに引き合わせてもらいました。3歳から母の指導を受けていたようです。
VATE:3歳からですか!という事は気付けばもうバレエをされていたという事ですね。
自分がバレエを踊っている、という事はいつから意識されましたか?
幼稚園の頃ですね。母と過ごす時間の延長線上にバレエがあった、という感じでした。
VATE:幼少時代よりバレエをやっている、というのは他の人、
例えば学校のクラスメイトなんかとはまた全然違った生活になるんでしょうけど、
そういった違和感みたいなものは感じておられましたか?
小学校の頃からバレエのために週末は東京に通っていましたし、バレエに理解のある学校を選んでいたので、違和感というより、バレエは私の代名詞のようなものでした。
VATE:ではよい環境でバレエをされていたんですね。
環境は良かったのですが、好きとか嫌いにかかわらずバレエが生活から切り離せない中で育ったので、自発的に楽しむきっかけが見えてきませんでした。そんな中途半端な気持ちに終止符を打つ為にも、高校生の時に親元を離れて転校をする決意をしました。
VATE:では高校生から東京でひとり暮らしを?
東京で一人暮らしをすることも考えましたが、まだ高校生だったので、寮生活ができる場所を選びました。各地からバレリーナを目指す同世代の子達が集まっていて、先生との関係も親子のようでした。そこでは、固定観念を崩す第一歩を経験しました。