VATE:これをやれば大丈夫と一概には言えないわけですか。
そこが難しいところでもあり、おもしろいところでもある、と。
その後インテリア会社を3年で辞められたのは何故ですか?
バブルがはじけ始めたせいか、チェーン店のワンパターンな仕事ばかりになってきて面白さを感じられなくなったことが理由です。
VATE:その後はどうされたんですか?
印刷会社でアルバイトをしていました。印刷会社に行ったのは、フリーのデザイナーを再開しようかと営業に行った印刷会社で営業として来て欲しいと誘われたのがきっかけです。そのころには将来的に店舗企画のような仕事をしたいという思いがあったので、営業の勉強も必要かなと。アルバイトならという条件でお世話になりました。
VATE:今度は営業職ですね。そのお仕事は如何でしたか?
いろいろと勉強されたと思いますが、やって良かった点を教えて下さい。
生まれて初めてスーツを着て仕事をしました(笑)。
VATE:あははは。
僕はすごく人見知りする(飲食店でお客様の相手をするのは平気なくせに)ので、初対面の人と話をする事に不安を持っていたのですが、2ヶ月もすれば慣れてきて、知り合いの会社を訪ねて仕事をもらったりしてました。そこには活版から軽オフ、輪転機まで色々な機械が揃ってましたから、印刷の工程についてはすごく勉強になりました。これは今でも役にたっています。それに、初対面の人とお話が出来るようになったことも良かった点ですね。
VATE:はじめてスーツを来てお仕事されたんだったらすごく窮屈だったんじゃないですか。
そのアルバイトはけっこう続けられたんですか?このアルバイト当時はおいくつだったんですか?
それまでスーツと無縁な生活をしていたので、スーツの数が少なくて苦労しましたが、けっこう新鮮な気分でした。期間は一年ぐらいで、30~31歳の頃だと思います。そのアルバイトをしているときに、カラオケボックスの店舗企画の話が知り合いから持ち込まれたので、独立しようと考えました。
VATE:独立というのは何関係で?
デザインですか、それとも設計等のハード的なことですか?
店舗企画とでもいうのでしょうか。業態のプランニングやネーミング、各種デザインからメニュー開発、販売促進までを行うという壮大(笑)な仕事を目論んでいました。