VATE:しかし、トレーディングゲームは最終的にお金を儲けたら勝ち、というルールがあります。
教育現場にそういった要素は不向きだという声もありませんか?
トレーディングゲームは数カ国にチームわけして最終的にお金を一番稼いだ国が勝ちです。それぞれの国(チーム)は実際の世界と同じで持っている条件が不平等なんですね。
VATE:どのように不平等なんですか?
お金を持っている国もあれば、資源が多い国もある。貧しい国があれば、裕福な国もある。そういった条件下でゲームを行うと、自分一人が、あるいは自分の国だけが儲けることが良いことなのか、他の国との関わりの中で気付くことができる。そもそもお金を儲けることがイコール幸せなのか。そんなことにも子どもたちは気付いていくのです。
VATE:なるほど、よくわかりました。
さてウィル・シードさんの企業理念「教育を通じてより良い世の中に」の「より良い世の中」とは
どんな世の中だと考えておられますか?
僕がイメージしているのは子どもであろうと大人であろうと、みんながイキイキと自分らしく生きていける世の中、ということなんです。イキイキと生きるためには戦争や貧困は当然あってはならない。また社会のいろいろな矛盾や弊害がその妨げになっている。そういったものにも気付いていって欲しいし、それらを取り除いていければ、結果的によりよい世の中になっていくのではないかと考えています。
VATE:お忙しい中、ありがとうございました。