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"包む"という行為。｜京都デザイン事務所 SQUEEZE Inc.
April 12, 2011
"著名な方が京都に集まる会があるので、案内状のデザインをお願いしたい。"
ご依頼を頂いた時に、すぐに思い浮かんだのは「折り形」という礼法でした。
折り形は贈り物を和紙で包む武家の礼法で、この場合、案内状は贈り物というわけではないのですが、ご案内をするという気持ちを贈るものとして捉えれば、この考え方も当てはまるのではないかと考えたのです。
案内状自体は整然と、シンプルで余計な装飾のないデザインを行うことはすぐに決められたのですが、問題はそれを包む和紙と、その質感や色でした。
お集まりになるのは著名な方々ばかり。京都だから、と伝統を全面に出すのも押しつけがましい気がします。
そこで、京都西陣で「かみ添え」というお店を営まれている嘉戸さんにご相談をし、折り形という礼法と、案内状のデザインとも相反しない紙という事でご相談をし、最終的な形を決めました。
折り形と、添えること。
この二つが決まった時に、すでにデザインは完成していたのかもしれません。